[新書のご紹介]

”大ヒット”63万部突破(08.9現在)の「英語耳」シリーズの基礎編です。

発声術を学べば一発で通じる、聞き取れる!!

英語の発音・リスニングの習得は、「ボイストレーニングから始めるべき」という
「英会話学習の新時代」の到来を願って、本書を皆さまに自信をもってお届けします。
今すぐ本書でレッスンを始めましょう。

「英語耳ボイトレ」

アスキー・メディアワークス
松澤喜好×クレア・オコナー×福島英 共著 1,900円

本書でレッスンをすると、次のような効果があります。

@ 効率よく英語耳が作れる
A 好印象を与える声質になる
B 長く話してものどを痛めない自然な発声になる
C 正しい発声が身につく
D わかりにくい発音が体得できる


<目 次>

はじめに

理論編
第1部・・・「音節」の感覚を体得すればリスニング100%になれる
第2部・・・ボイストレーニングを自宅で始めよう

実践編
第1部・・・付録CDで「英語耳」と「強くひびく声」を獲得しよう
第2部・・・英語の子音「s」「」を極める
第3部・・・英語の子音「l」「r」を極める
第4部・・・「ア系母音」の発音を極める

付録・・保存版・発音バイエル 子音編
付録・・保存版・発音バイエル 母音・R編
付録・・本書CD収録の英文音声の日本語訳

あとがき

 

発刊のいきさつ


 私は日本人としては、当時はまだ珍しかったのですが、アメリカやフランス、イギリスに行って、多くのトレーナーに会いました。
 また、30代で本を出してからは、とても行きやすくなりました。欧米では、本を出すのは日本よりもずっと大変なので、信用になり、紹介や招待も受けました。いろんな場でレッスンの実習をみたり、受けたり、やらせてもらったりしました。一時、岸恵子さんの娘さんなどもいらしていました。

 私共のトレーナーを派遣したこともこれまでに何度かあります。ロスには、ドイツ系の音楽スクールに、私の最初のパートナーのピッチトレーナーが教えていたので、教会を含め、いろいろと案内してもらいました。私とゴスペルとの出会いも古いものです。
 まあ、”私のリレキ書”は機を改めて書くとして、10代半で天才的なプロの素質しか持たない人、まわりにそう認められないとシンガーにならない(なれない)国と、カラオケの延長上で、自己流で二十歳からでもプロになれなくもない国とのトレーナーを比べても、仕方ない気もします。

 世界的な一流アーティスト、10代でグラミー賞をとっているようなシンガーのトレーナーたちの仕事は、声がろくろく出ていない日本人の声づくりをするよりも、大変なこととも思えません。そこで、問われるレベルの前に、才能の方向が違うのは確かです。
 向こうでは、ボイスティーチャー、日本ではボイストレーナーが、用語として使われているのも、案外と本質をついています。向こうは示唆すればよいのですが、日本は体からのトレーニングが必要です。
 しかし、現実に日本のトレーナーは、声の基礎トレーニングといえる声づくりなど、ほとんどできていません。声楽家や役者の養成所の方がましと(音大は最近、私もそのなかで一部、見直しましたが、ポップススクールなどについては、以前とあまり私の考えは変わりません)思って、私は俳優座ビルの9Fへ、一時、事務所をおいてもらっていたくらいです。

 海外で出されたトレーナーのVHS、CDやDVDも、私はほとんどもっています。確かに少数ですが、一流のトレーナーのレッスンの声、惚れ惚れする声は、まさに見本と思います。しかし一方で、著名でも、まったく素人と変わらぬ声の、欧米人トレーナーのおかしな方法の教材もあります。どちらにしても、日本人がそのまま使うには、難しいものなのです(理由は本書に)。ともかくも、一言でいうと、歌唱と発声のレッスンは、分けた方がよいと思います。

 それよりは、私が今度、英語教育者として名高い松澤氏とつくった「英語耳ボイトレ」(クレア・オコーネルほか録音)のCDを使ってみてください。(08.10月末発売予定)何よりも日本人向けだからです。

 これまでのどんなボイストレーニングのCDよりも、基礎のない日本人向けに、感覚と声を変えることを念頭においています。せりふや歌唱よりも、呼吸、発声、それよりも、さらに言語音声力をつけなくてはいけないということで、英語息、英語体と、英語本によせていますが、日本人の壁を打ち破るためのトレーニングCDになったと、自負しています。
 共著者、松澤氏は、長年、ビジネスの実践の現場で、英語を使って仕事をしてきて(ベストセラーの「英語耳」)、その発音とヒアリングを何十万人にも伝えて、効果を上げている方です。松澤氏のウェブサイト「英語・発音・語彙」も、トップレベルの人気です。しかも、「英語耳ドリル」「単語耳」と、一連のシリーズで述べられているように、英語の歌に詳しく、英語耳ドリルには、次の5曲が収録されています。その氏が、研究所を訪問され、気づかれたことも、新刊の中に詳しく述べられています。是非、読んでみてください。

(曲名)
「Fly me to the Moon」
「In My Life」
「Open Arms」
「Time after Time」
「We're All Alone」

 以前、英語の発音や英語で歌う本の企画がありましたが、私自身、英語の専門家ではないので、お断りしてきました。正しい英語で話したり、歌わなくてはいけないと思っていた私には、とてもブロークンすぎる私流英語ではと、分を知っていたわけです。
 しかし、海外をも50カ国以上まわると、いろいろと考えが変わってきました。特に、日本人の英語ということでは、よく考えさせられました。ちまたでは、インターネットのグローバル化に乗り遅れないようにと、ますます英語教育熱はさかんになり、早期教育にまで導入しようという勢いです。

 私の周辺も、英語を話せるなどは、資格にもならないほど当たり前となりつつあります。また、歌手の発音なども、一昔前とは比べものにならないほどよくなりました。
 問題は、私の中で、ボイストレーニングの中で扱う英語の歌の発音を直すことが、果たしてどのくらい必要があるのかという疑問が芽生えてきたことです。かつては、英語のカタカナ英語に気をとられるのが嫌で、イタリア語に日本語を中心にレッスンをするようにしていました。

 よく聞くと、向こうの歌手でも、必ずしも発音が正しいわけではないのです。
 アメリカに行っても移民が多く、スパニッシュやドイツ語など、アクの強い英語だらけ。シカゴなまりやテキサスなまり、オーストラリアなまりを演出しているシュワちゃん(シュワルツネイガー)をみるにつれ、また、ヨーロッパでもめちゃくちゃな英語を聞くにつれ、私は悟っていったのです。
 「英語は、全世界の共通語として、その地方にアレンジして使うことが許されている言語である」と。
 英語が世界中で使われているということは、それだけ許容度も広いのです。(完全に職業とするなら別ですし、私の仕事では通訳がいます。)
 英語はフランス語やドイツ語の場合とは違います。日本人にしか通じない日本語とも違います。しかし、日本にいる外国人の、あの堂々たる日本語の使い方、私が自分が間違えているのかと思ったり、彼らのおかしなイントネーションにひきづられるほどです。つまり、日本人が英語を使うなら、「日本語なまりのままでよいのだ」と。

 ただし、通じなくてはいけません。つまり、「なまっていても、通じたらよい」というより、「まず通じる」ことが大前提なのです。
 そのためには、
 1.内容 2.ボディランゲージ 3.言語としての最低限の英語(単語、発音) が優先されるべきことです。その上に、もっと極めたい人は、独自でがんばればよいのです。

 こういうことを私は、日本語の教師にボイストレーニングをしにいったときに、強く感じました。
 知識があっても、通じるわけではない。表現に足る声量も声質もメリハリも息の力も必要です。
 アメリカに通訳を連れて行ったときも、ビジネスではペラペラの人が、モータウンでは、タクシーの運転手に通じない。そのとき、私の貧弱な英語の方が通じたのです。そういう思いを何回かしました。これは、先の1〜3の力なのです。

 『英語耳』、これは知識よりも、声として通じる英語の耳と息(声)のマスターに、焦点をあてた実践的な英語(だけでなく、すべての外国語にも通じる)の習得法です。
 私はトレーナーですから、耳はとてもよいのです。加えて、息や声が深く、語を声で変じさせる力があります。英語らしさは、吐く息の強さや子音にあります。これこそが、英語力のベースなのに、日本人には、すっぽりと落ちているのです。
 そもそも歌や芸の世界では、通じたら勝ちです。通じないことには、何にもなりません。
 英語が話せないのに、ネイティブ並みの発音で歌った美空ひばりさんの耳と声の力を手に入れることでしょう(彼女は楽譜も読めなったのです)。つまり、語学に本当に必要な基本とは、発音よりも発声であるということです。それは、声は、相手に届かなければ通じないということでも、自明でしょう。

 本書は、英語学習者にはもちろん、他の外国語学習者のためにも、日本語教師やナレーター、アナウンサーにも、ビジネスマンにも、是非使ってもらいたい、日本初の(世界でも初では?)語学+ボイトレ本です。私の研究所の役者、声優、歌手の方にも、ボイストレーナーにも是非、使ってもらうつもりです。書店で是非、ご購入ください。


あとがき

 本書の制作のプロセス(あっという間の三年でしたが)では、これまでになくいろんなことに気づかされ、私には、とても有意義でした。
 クレア氏の収録には、発音はもとより、その見事な声の使い方に同じトレーナーである身を忘れて、脱帽いたしました。早速、私もこのCD(デモ)を聞いて、学び始めています。何度聞いても楽しくて飽きません。松澤先生は、その見識と実績については、皆さんご存知でしょうから、改めて述べませんが、私のモットーとする“ヴォイトレを日常に”を地でいっている数少ない日本人です。度々のミーティング、セミナー、打ち上げのカラオケまで、受講者の皆と声を交えて楽しんでいらっしゃる様子が印象に残りました。今後もさらに、氏とこの研究を深めていくこととなるでしょう。ご期待ください。

 本書は、英語学習者にはもちろん、他の外国語学習者のためにも、日本語教師やナレーター、アナウンサーにも、ビジネスマンにも、是非使ってもらいたい、日本初の(世界でも初では?)語学+ヴォイトレ本です。私の研究所の役者、声優、歌手の方にも、ヴォイストレーナーにも必修の本にするつもりです。
 皆さん(あなた)の声が変わって、いつかどこかで、街中なんかでほろっと聞くことができたら嬉しいなと、今回は4人のコラボレーションで将来の日本のために、大切な種を埋めた気がします。ぜひ、大きく育ててくださいね。(福島)

                                               

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