[本のご紹介]
「いい声になるトレーニング」
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最先端の分析技術で声をビジュアル化!!
世界最先端の分析技術で、声の正体を図解にし、
ビジュアルでわかる形にしました。こうして声の正体をとらえ、
「いい声」とのギャップを埋めようという意識を持つだけで、
声はますます魅力的になっていきます。姿勢や発声の状態によって、
このように違うという例を、本書のグラフでお確かめください。【本書図解説明】
[魅力的な声とは(本書P49)]、[個性的な声、しぜんな声、美しい声(P51)]
[よい姿勢、悪い姿勢の声(P79)]、[体が固いときの声、柔らかいときの声(P83)]
[寝た姿勢、座った姿勢、立ち姿勢と声(P85)]、[しぜんな声、くせのある声(P99)]
[暗い声と明るい声(P107)]、[のど声(強くのどを使った声)(P115)]
[つぶした声(圧迫起声)(P117)]、[小さくても通る声(P122)]
[息苦しい声、息のつまる声、低くこもる声 (P129)]
[息のもれる声、かすれる声(P131)]
[ハスキーな声(P134)]、[鼻にかかる声、鼻づまりの声(P140)]
[鼻に抜ける声(P141)]、[頭のてっぺんに響かした声、キンキン声(P145)]
[ハミングの声(P148)]、[ヨーデル、ファルセットの声 (P151)]
[口を大きくあけたときと、小さくあけたとき(P155)]
[明瞭な発音と不明瞭な発音(P157)]
[感じのよい声、感じの悪い声(P182)]、[張りのある声、ない声(P185)]
「いい声になるトレーニング」
こんな人はぜひ、読んでください! |
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<目 次> 巻頭対談 鈴木松美×福島英 |
【巻頭対談】 鈴木松美×福島英 (本書より)
鈴木
最近よく「声のおしゃれってどうしたらいいんですか」と聞かれます。福島先生のところではあたりまえでしょうが、普通の人というのは従来、声のことを全然気にしなかったのですね。それが最近、「どういう声にしたら印象がよくなるか」「相手に好かれるか」とか、「自分の意思をはっきり伝えることができるか」ということに、一般の人も意識を持つようになってきました。
福島
芸能人が身近な先輩程度のレベルになってきたということもあります。それで、自分もタレントなみにしゃべれているつもりになって「かなりの線まで行けるんじゃないか」と思う。でも、テレビで出ているのは、やはりプロだから、あれでもレベルは高いわけです。
鈴木
タレントというのは、たしかに今、先生がおっしゃったように、声は訓練されていますね。ところがしゃべっている声の雰囲気であるとか内容であるとか、そういうものがわりあい、身近になってきただけなのですね。
福島
そういう「勘違い」のために、プロとの差に気づけない。たとえば外国人の若者なら、しゃべっているのをそのままビデオに撮っても、絵になるのですね。日本の場合は、まだそういうレベルにない。いわゆる対話力の不足ですね。テレビやラジオというのは、トークのなかで、どういうタイミングでどこまで言うのかという演出効果を、ハイレベルで共有している。
出演者それぞれが、あるレベルの高さで、完全に計算してますね。それから逸れたら悲惨なもんですよ、浮いてしまって(笑)。「もう二度とあいつは呼ぶな」ということになる(笑)。
鈴木
おっしゃるとおりですね。いずれにしてもそこでは、声の出し方でどれだけ通じるかという力量が求められますね。
福島
セールスマンなんかも、ミラートレーニング、フェイストレーニングに加えて発声トレーニングをやってから、いい感じの声が出ますよね。
鈴木
必須のトレーニングは腹式呼吸です。これまで数え切れないほどの声紋を見てきましたが、声帯を通る空気の流れがある程度一定していませんと、どうやっても、いい声は出ません。
福島
まさに、呼吸の準備がいるのです。日本人は、あまり会話自体に意味を持たせないできたから、内容も考えないで言い出す(笑)。身体も使わないで言うでしょう。
鈴木
意識して声を出す前に、気づいたらしゃべり始めている。
福島
外人と全然違う点では、受け方も同様です。外国では言い終わるまで、間に入ってきてくれないのですよ。相手の話を言い切るところまで聞く。その繰り返しだから、すごくはっきりしている。日本人の会話は途中で適当にやめても、誰かが助け舟を出してくれるから、楽なんですね。
鈴木
向こうは、助けてくれないですよね。
福島
そういう沈黙の怖さは日本の場合、ないですね。だから身体や深い呼吸を使わなくてもしゃべれる。しかも、ハッキリ言い切らないで、ちょこっと言ってやめられる。若い子たちが皆、尻上がりにしたり、「とか」「みたいな」ばかりで断定しないでしょ。責任回避ですけれど、その方が無難ですから。
鈴木
言いにくいことになると、ことばを濁しますね。それは「濁すという発声方法」をとっているんでしょう。相手にわかったようなわからないような、「まあいいや、ここはグニャグニャとしとけ」というような、相手に同意を求めるような言い方であったり。
福島
その一方で、日本人でも、自分の声をよくしたいというような人は、声に敏感だから、そんなに声が悪いわけでも、発声が悪いわけでもないんですよ。私の講演会なんか来る人で、「僕は全然声が通りません」とか「発音が悪くて」と言う人で、悪かったためしがない。緊張する人前で離れた席から声が聞こえてくるということは、最高のレベルのことをやれている。ただそれと別に、何かしら、自信がないのが声のせいみたいに思っている人はいますよね。声は鏡に映りませんから、自分の声はよくわからないんです。そこで先生、よろしくお願いします。声は改善するものだということが、声紋のグラフでは一目瞭然なんですね。
鈴木
そうです。私自身もずいぶん、声を変えたんです。腹筋を使って話すように意識して、口を大きく開くようにしました。それから、声紋分析では明らかに出るんですが、日本人はサ行やカ行の発音が苦手なんです。それをきれいにすることで、声に清潔感を出すように心がけています。
「あなたのめざすべき魅力的な声とは!?」(本書 本文より)
あなたのめざすべき声は、どんな声でしょう。魅力的な声、あなたの伝えたいことが期待どおりに、いや、それ以上に伝わる声をめざしてみてください。いつも「相手に働きかける声を意識すること」で、あなたのコミュニケーション力は、大きく変わります!
「いい声」の条件とは?
声がよくなるとは、より大きく強く高く(低く)長く出せるだけでなく、声がしっかりと統一され、かすれたり割れたりしないということです。しかも長時間出しても異常をきたさず、体調の悪いときも、伝えたいことを表現するのに充分な声が確保されることです。もちろん、人前で声を使うときは、声の調子を万全に整えておかなくてはいけません。
現実には、美しさ、心地よさ、快感といった声質、あるいは、独自性、タフさ、パワー、インパクトが問われます。つまり、「いい声」とは、生まれつきの声(素質)よりも、発声のよさ(発声)、さらに、それよりも声の使い方(表現力)によるところが大きいのです。
声そのもののよさだけでなく、声を使える力が、より問われるようになってきたということです。まずは、今自分の持っている声を見直してみることから始めましょう。
よい声と悪い声とはどう違うか
人は、十人十色、いろんな声を使っています。その中で、いい声がどうもよくわからない人は、悪い声から考えてください。いい声は自然に伝わり、悪い声は不自然で伝わりにくいでしょう。何を自然と思うかは、聞く人の感覚で、目的にTPOや相手の好みにも左右されます。
しかし、自分の声がどうなったらよいのかを、自分なりにイメージしておくことは大切なことです。声について、自分の抱いているイメージを、声のよいと思う人、声が悪いと思う人、声が変わっていると思う人(どのように)など、他の人の声を思い浮かべて書き出してみてください。
次に、今の自分の声と、改善目標を掲げてみましょう。たとえば、こんな感じに・・・
今の自分の声・・・「かたく、こもって、押し潰した声で、ときにヒステリック」⇒ !
改善目標・・・「やわらかく、はっきり前に出たクリアな声で、いつも落ち着いてゆったり」
<以下は、本書にてお読みください>