3−1 トレーニングの心得 1.自分を信じること、信じ続けるためには、人の十倍のトレーニングが必要です。
2.〈やりたいこと〉と〈できること〉とは別なことです。いつも〈できる〉ことをつみあげていくしかないのです。
3.人生の中でひきずっているいろいろなものを、すべて舞台に出せるのは特権です。いろんな経験や思いを、すべて活かしましょう。
4.楽天的で、かつまじめでなくてはつとまりません。
5.コンセントレーション(集中)とリラクゼーション(解放)を得ること。
6.一方に集中するだけでなく、同時に八方に集中する力が必要です。
7.あなたに絶対いて欲しいと思ってもらうためには、他人に何かを与える絶対的な力が必要です。
8.頭の回転を機敏にし、どんなに厳しい人間関係の中でも、まわりに対し、よりよくやっていくことです。
9.〈やりたいこと〉をやるのには、〈やらなければならないこと〉をやるよりパワーが必要です。やめるのはいつでもやめられます。それでも困る人は誰もいないうちは、問題ありません。あなたがやめたら困る人がでて、やっと一人前です。
10.要は、〈瞬間〉に〈永遠〉を出せるかです。
3−2 ステージへの心構え
1.自分との競争
プロはアマよりすべてにおいて厳しい。力がなくては誰にも見向いてはもらえない。そういう意味では、競争である。力を出せぬものが負ける。しかし、他人と争うのではない。常に相手は自分である。そして、その自分を生み出した、もっと大きなものである。
2.成り上がるまで続けること
「何くそ、今に見ておれ」と、自由時間にも汗を流している人だけが残る。ファンとしてではなく、表現するものとして研究し続ける。同じレベルでのミスを二度としないから偉大なのである。
対等に扱われたければ実力で並ぶという心意気が大事である。楽しんでやるだけのものに過ぎないレベルから、より人に与えられるレベルへ高める。すべて自由であるようであって、のんびりしていたら負けである。
3.ウジウジしているより、その間にも歌え、汗せよ
誰も見ていないところでこそ自分をしごき、それゆえにワクを破ることができる。舞台に拍手している観客から、額に汗する主役になるために、休む間もなく明日のための練習をする。
4.痛い思いをしてでも、自分の見たくないところを見る
反省し、正直に自分を見つめる。完全に詰めていくようにしよう。
5.大器晩成も大器を作ることから
いつも、そのときの一瞬を大切に。
調子の悪いときこそ、一念が宿る。ものを言う。
6.前向きであれ、前進をとめるな
前のめりになっても死すがいい。休み返上。How to play How to win! 同じ人間にできぬわけはない。いつも貴重な時間だ。
7.プロは結果、数字と技術
熱心な研究心に支えられていたら、一生やっていける。
8.はい上がったものだけの世界 立つだけなら誰でも立てる
スランプから、いつも立ち上がったことが自信となる。
最高の技術を見るために客は金を払う。絶望のどん底から他人を思いやる真の強さが表われる。打たれて結構、打ってもらおう(禅)。必死、気迫の眼で見つめよ。
9.なりふりかまっている暇はない
最高の歌を示せば誰でも感動する。執念の生んだ奇跡を見せよ。
10.不安が人をおしゃべりにし、問題から眼をそらさせる
やり抜いた人は、寡黙に一人コツコツと静かに問題を見据え乗りきっていく。
11.そうまでしてやるものかとみえても、そうまでしてやるのを、楽しめばよい
一つの世界を切り拓こうとして、早々に理解が得られるものではない。それでもやるかどうかにこだわれ。
12.歌は、聖俗の極地
人間の本質を見通すこと。表面(社会的名声)でなく、栄光、名声より奉仕。聖域とは何よりも大切な場所。絶対に汚したくないところを守ること。
13.つねに新しい可能性を持って現われよう
だめになったとき、できないときも最善を尽くす。Do your best
14.先生。
先に立つものは越されてはならない。おたがいのためである。後輩はそれを乗り越え、より完全をめざす。
15.やれなかったのではない。やらなかっただけだ。
きみは歌のことを考えて眠れぬ夜がいく夜あったか。365日、そしてこの20年。
3−3 表現とトレーニングの本質
1.まねしない(オリジナリティ)
かくれない(前に出す、出る)
群れない(壊す、新鮮、緊張)
2.体のキャパシティを広げる
3.感性を磨く
横の流れ(t―時間軸)に縦の踏み込み(e―インパクト 空間凝縮・拡張)を入れること。のどに頼った歌い方から、体の中心、息からの表現にすること。
3−4 型と形
形を教えることは指導ではありません。内実に気づく契機を与えることが必要です。そのために、型を使います。型が形になるのを待ちましょう。
「上虚下実」が基本です。それは上体を脱力して、その重みを下半身におとして安定させることです。
のどやその周辺に力が入り、うまく声が出せないのは力みがあるためです。これは、心理的な要因とともに、他人の形をそのまま、まねようとか、他の型をうつしかえようとして体がうまく使えなくなるからです。脱力することは、姿勢、フォームより、感性に重きをおき、内部での動きを感じられるようにするためです。
一流の人の歌は声にも動きにも個性があります。そのなかに、すべての基本があります。それに基づいた理想的な声は、鋭くもやわらかくコクも切れもあるという一見、矛盾したものを包み込む包括力があります。
感性を中心に大切にとりくんでいくと、そうなっていくのです。そうして磨かれた作品、そしてその人は、独自のものです。誰も他のアーティストのまねはできません。
感性を、トレーニングで鋭くします。それを磨き、さらに体がしぜんに動くように結びつけていかなくてはいけません。決して、鈍くしていってはなりません。ところが、レッスンやトレーニングで鈍らせている人は少なくないのです。それがもっとも注意すべきことです。
3−5 心から入ること
一〇代なら、形から体に入れ型にして、そこから感性を働かす方法も有効です。しかし、二〇代からは、心から入るべきです。そこまで生きてきた全体験を、応用していきます。
そのために、まず心がやわらかくなくては、何ごとも身につかないのです。
ところが多くの人は、頭で自分の狭い価値観や考えだけで判断してしまうのです。心から入ることができないのです。経験も大いに役立ちますが、逆に妨げることも多いともいえます。
学ぶためには、自分の心を白紙にしなくてはいけません。そして、その中で本質のものを捉えなくては、却って邪魔をします。そうではなくて、できるのでしたら、もうとっくにできているのではないでしょうか。
声も歌も作品という結果が問われる以上、できていかないのは、自分の何かが定まらない、見えていない、狭い、足りないのです。そう考え、学んで身につけることに気づくことです。学ぶとは、正しく身につけることです。
先達やまわりの人から学び気づく努力をすることが大切です。少しでもできている人を素直に認めることです。芸ごとは、誰も一人では絶対に成し得ないのです。新たに経験し、それを出しつくそうとすることで、学べます。そういうことを、とり込む場が必要です。
自分の考え方をもつのも、一つのことに長く関わっていることも、確かに何もないよりもよいのですが、それだけでは、上達しません。
同時に自分を今の自分に制限しているものに気づくことです。早くプロになった人は、なれたがために、なれたところの力が自分を制限していくことに気づかなくてはなりません。
他人だけでなく、自分をも常に疑い、真実を求めることだけが、あなたの器を広げ、不可能を可能にしていきます。
出された作品は、正直です。すべてを語っています。しかし、いつも自分の目を洗って凝らしてみていないと、それが見えなくなるのです。
こうしてみると、体の器、キャパシティを広げるトレーニングなどは欠かせませんが、感性を豊かにする努力は、並大抵のものではありません。
3−6 作品は末端にすぎない
人は、ものごとの中枢よりも末端、隠れた本質よりも表に出た現象ばかりを見て、まねようとします。いくら一流をまねても、まねたものは二流にさえなれないのです。そこでは、中枢で捉えたことで末端が、本質で捉えたことで表われた作品が、どう変わるのかが問われているからです。これは体も心も、声もことばも同じです。
私はステージの歌から歌の出てくる心を、トレーニングでは、体の中からいずれ出てくるであろう声や表現を見ています。それとともに、その人の表情やことば、意志や意欲を、五感で感じています。
所詮、私の心にさえ働きかけないようなものは、どこでもやっていけるわけがないからです。
とにかく一つくらい、人の心を動かすものをもちなさい。そこから、表現の、そして自分の出し方のヒントが生まれます。
3−7 表現のヒント
1.歌とブレスヴォイストレーニングは、イメージを声にして出す。声をイメージすることに、感覚に体(声)を対応させる点で共通する。
ただ、トレーニングはそのための手段であり、ヴォイストレーニングは、それのつながりを100パーセント確実にするためにやるものである。そこでの試みはデッサンであり、自分を知り、自分の可能性を広げておくものだ。
それに対し、歌での表現は、感性の抽出であり、ギリギリに表現を高めるために絞り込まれたものである。それは、そこで自由に感じたままに変化する。
(日本のヴォーカリストのステージが、おしゃべり(MC)や構成、演出に負うのは、歌にそこまでの表現としての対応力がなく、トークの方に、まだあるからと思える。客も歌い手も、古い形式のなかに踊っている。)
2.人に働きかけ、それを動かすもの
感動は、ただの満足、ストレス解消でなく、聞く人を楽しませるだけでなく、その根底にあるものをゆさぶらなくてはいけない。それに触れると人々は人間の強さ、美しさ、可能性を信じられるものと感じ、深くいろんなものに気づく。そして、生命力をよみがえらせ、さらに自ら行動するよう動くようになる。リアルになる。
そのときのイメージ、理論を与える。
原動力とパワーを与える。
手段としてのツール(声)を与える。
それが、ブレスヴォイストレーニングでありたい。
なぜ、アーティストがカリスマとよばれるのか。また、それに群れる人を育てるのか。
1.ステージをしているものへ
2.レッスンのリーダーとなっているものへ
3.レッスンに来ているものへ
それを問いたい。
3.オリジナルフレーズのトレーニング
どんな歌でも、聞いて、すぐに自分のフレーズで作品にしてしまうトレーニングを、オリジナルフレーズのトレーニングと私は言っています。つまり、自分の内的世界を何らかの外の刺激で音に化し、出していくことです。この場合は、他人の歌を使いますが、このときには、次のような勉強をします。また、これがあなたの作品のよしあしを決めます。
1.聞いた歌の働きかけ、詞、メロディ、リズム、構成、アレンジなどから、もっとも優れたところ、見習うべきところ、変えてはいけないところ(ルール)を踏まえる(ないときは拡大し、自分の世界や他の優れたアーティストの感性から補い、読み込む)。
2.1と逆に、優れていないところ、変えるべきところを見つけ、自分のスタイル、呼吸にそってよくする。
3.1、2のバランスを本質的にとり、自分の表現したいものに、自分の音楽性やスタイルを最高の割合で適合させる。
そして、あなたしかできない優れたフレーズとして、作品にする。
3−8 自分を育てる
1.何事もうまくいっていることという事実によって決まる。
2.勝ちたいなら、うまく負けることだ。
3.同じものにどれだけ感じられるか。
4.自分のいる場を、どれだけ大切にするか。
5.ないものは、すべてイメージで補える。
6.秘訣・方法は自分でつくるもの。
7.自分の殻を脱ぎすてて、大きくなる。
8.自問自答を経ずして、人前には出られない。
9.知らずして、知ったふりしない。
10.できたことしか、わかったことではない。
11.固定観念、虚栄心を切らねば本質は見えない。
12.マイナスを重ねてプラスへ大化けする。
13.顔ができていないときは、笑顔でカバーする。
14.刺激、インパクトをプレゼントする。
15.10分、話して相手をもてなせぬ人が、ステージに立てるか。
16.本当に必要なものを大切にしよう。
17.無駄や間違いを恐れることが最大の間違いだ。
18.逃げるからうまくいかない。入り込もう、受けとめよう。
19.また会いたいと言ってもらえるようにしているか。
20.与えよ、されば開かれん。
3−9 感性について
1.すべては自分の責任とする―
頭で分析する人は、過去のどこがわるかったということで考え、他人やものごとのせいにして、怒ったり悩んだりして苦しむ。ところが、感性は、すべて自分に起因することをわからせ、自分の悪いことを認める。だまされたら、だまされるところが自分にあったと、世の中や人のせいにしない。寒いときは寒さに、暑いときは暑さにひたる。やりたいことができなければ、もっとできないことにひたる。できないから悩んでも、全てのものごとは、できたらよくて、できなければ悪いということではない。どちらが正しいか間違いかなど、わからない。だから、自分がどうありたいかが問われ、何ができるかが与えられるかにいきつく。そして才能とどちらが正しいかということではない。好きの違いに至る。絵の好きなミュージシャンは、絵も楽しみ、音楽を仕事とする。
2.素直であること―
素直なら、嫌いなことをやることができる。めんどうで苦手なこと、自分のできないこと、足らないことを認めるのは、素直だからである。その弱点があなたがうまくできない原因となっている。まわりの人のことばを素直に聞く、そしたらいざとなれば、まわりも助けてくれる。人間関係がうまくいかない、ものごとがうまくいかない人は、感性がまだ鈍いだけである。
やったあとに「もし」とか「でも」「あのときにこうだったら」という人は、それがうまくいかなかったのでなく、下手だからそうなったのである。
そういっているうちは、素直でないから、学べないし、また失敗する。
未来を考えての苦しさでは、充実の素である。過去に執着しないことである。
3−10 美学について
自分の人生を問うこと―闘いと覚悟
多くの人の迷いとは、闘わなくてすますための言い訳、責任逃れである。それを振り切るためにいろんな苦難も生じるのに、そこからも逃げるために自分に嘘をつき、自分の人生を手放そうとする。それでも、人生は自分で一人で生きていかなくてはいけない、―それがわかっていない。何事も恐れず挑んで打ちのめされ涙しても、そこから立ち上がってつかめばよい。死なねば立ちあがれるし、死んだら迷いも何もない。打ちのめされることこそ、大きくなろうと挑んでいる証拠である。それは、ある人々にとっては安全に老いようとする人生よりも美しい。
涙の味のするパンをかじったものにしか、人生の味はわからないというではないか。
3−11 上達のために
1.一流のものに学ぶ
2.伸びている人に学ぶ
3.異質の人、ものに学ぶ
しかし、何をもって一流とするか、だ。
3−12 仏と鬼 伸びている理由、やれている理由
よく、伸びているかどうか知りたいという人がいる。
やってきた人間からすると、簡単なことだ。やれているというのは、
(1)求められること以上をやっている
(2)求められること以上がやれている
(3)それを知り、さらに高め、打ち込んでいる
だから、自分でこれ以上できないと思うところまでやっているかどうかが、前提だ。すると、これ以上、できないのだから、伸びているかどうかなど問うても仕方ない。そう問う人は、やれることをやっていないのだ。
たとえば、レッスンに出る、アテンダンスを書いて出す。こんなことも最初の半年と続かない人、それで伸びているわけがない。(1)の条件ですでに失格だ。自らやらない人を、助けるすべは、こうして指摘するしかないが、それで直ればまだましな方だ。
チャンスはどこにでもころがっている。人はどこでもみている。そこで、だめだなあと、思われるアピールをいつまでやっているのかと思う。
つまり、レッスンもアテンダンスも、ステージも、どこにも印象が残らない人が、どこかでやっていけるはずはない。また、いつもおしゃべりしてる、ツレだっている、そういうキャンパスライフをおくっている人も、時間とお金がもったいなかろう。高校生はいくら毎日、まじめに高校に行っていても、食べられないだろう。そして、この研究所の10分の1も100分の1も使い切れていない、それさえ気づかず、すぐに2年たってやめてしまう。そういう生き方もステージも魅力的でない。
そうなろうと努力しない人が、いったいどうして、執着するのだろう。伸びているかどうかは、自分でこれ以上、努力できないところまでやっていたら、時間が解決してくれる。伸びるための準備を心や体を使ってやっているときは、とにかく無心にやればよい。迷わず自信をもって、世界の誰よりもやっていたら、世界の誰よりもやった人たちに、やがて追いつける、仲間入りができる。
そうでない人の多くは、できない仲間にひっぱられてしまう、人のよい人だ。それは、悪いことではない。人として生きるなら。でも、それで生きれるか。そのときの自分のものではない満足で。
でも、あるとき、それ以上の何かがあったと思う。それをつかまえて続けるのは、大変なことだ。若き天才たちも、多くは世俗にまみれ、目も耳もまひしていく。その方が無難に生きやすいからだ。
ストイックでなくてはいけない。誘惑の多くは、才能を生かしてやるよという仏の顔で近づいてくる。鬼の住まないところに仏は微笑まない。(99.6)
3−13 歌の楽しみ
歌がいつまでたってもうまくならない子が聞きました。
「神さまは、こんなに素晴らしい声の楽器くれたのに、どうして歌をうまく歌えるようにくれなかったの」
「その楽しみは、君に残しておいたのさ」
それは、あなたが、自分の心で歌うためです。歌が心のなかに生じるまで、待ちましょう自分の努力で、何もないところから勝ち得た最高の価値の喜びを知ることのできるよう、神は、そうはからったのでしょう。
急がないこと、急ぐことだけがあやまりなのですから。
3−14 “歌う”ということ
歌以前の問題ばかり山づみ−。イメージ、体、息、声の一体感、呼吸、リズム、音感−そのまえに、人間、魂、生命、しぜん、宇宙、創造主。声ができたら歌が歌えるわけではない。声が歌わなくてはならない。息が歌わなくてはならない。体が歌わなくてはならない。心が歌わなくてはならない。
ポピュラーが歌いたいなら、多くの人と同じく“生活”し、そこから真実をくみあげることだ。その生活から逃げて、純粋に歌の世界を築こうったって、誰が耳を傾けようか。
会社や仕事や家庭など現実が嘘だという人は、歌も嘘だ。
声や技術をいくら極めたって、永遠に歌は現れない。歌自体には真理などない。その人の生き方に真実があるかどうかだけだ。
誰もが聴いて、心打たれるのは、歌の世界でなく、歌った人の生きている世界だ。それを支えるための技術と声にすぎない。
初心回帰。お寺の鐘の音を、犬の遠吠えを心で聞くところから始めて欲しい。
3−15 本質を観て知り、わかり身につけることの難しさ
1.本物を知る
2.人間を知る
3.世の中を知る
4.自分を知る
5.一流を知る
6.芸を知る
7.ことばにとらわれない
3−16 知ること
1.弱さを知る
2.自信を知る
3.極端を知る
4.悪を知る
5.しぜんを知る
6.間違いを知る
3−17 才能の開化まで10年…1万時間
1日8時間で 1250日… 3.4年
1日4時間で 2500日… 6.8年
1日2時間で 5000日…13.6年
1日1時間で10000日…27.3年
3−18 ロックのトレーニング
マイナスからゼロへのトレーニング
武器のない人のトレーニング
成り上がりのトレーニング
才能がわからない人のトレーニング
人間としての器、センス、表現意欲のトレーニング
アウトローのトレーニング
自分に何があるかわからない人のトレーニング
意欲がある人だけが身につくトレーニング
自分に直面し、何もない自分に価値を与えるトレーニング
だからロックのトレーニング
3−19 トレーニングへの取り組み方
声は、正しく身体と心を整えれば、しぜんに出るものです。“ブレスヴォイストレーニング”は、“発声”トレーニングというおきまりのやり方を形からあてるのでなく、その人のなかからひき出せるまで、ひたすら待つものです。自分がやってもいないし、続けてもきていない処方をしても害にしかなりません。
“ブレスヴォイストレーニング”を固定し、定義し、そのことにより自らも混乱しているのでは困ります。自分のやっていることに自信をもち、同じ人間のより深い体、深い心から捉えてください。
ブレスヴォイストレーニングは、そこからがスタートなのです。
外から与えられるのでなく、自らの中からひき出されるまで待つことです。
待つときの姿勢−努力、根気が問われます。
身につかないという人は、鏡をみてごらんなさい。身についていっている人とまだまだ顔が違います。やってきたことは、顔にすべて出てくるのです。一流のアーティスト、プレーヤーの顔に勝てますか?
ほら、全く努力が足らないでしょう。彼らは、そんな甘えた質問や迷いをする間にコツコツと己れを修めてきたのです。その顔に人と違う何かが宿るまで、やってきた人たちなのです。だから、人を魅きつけるのです。
顔より声? けっこう、声で問うてみましょう。
3−20 あたりまえのこと
1.礼にはじまり、礼におわる あいさつ、場と時間と人への心づかい。
2.他人より自分に関心をもつ
自分をみて、人をみて、自分をみる
3.プロでない、芸でないうちは金をとれない いつまでも
プロは稼ぐ以上に自分に投資する
4.受け手でなく送り手の力
5.感じる、浸れる心
6.あってもよいがなくてもよい歌、人であるな
絶対いて欲しいと思わせるには、人に絶対的な何かを与える力がいる
7.甘えて育ち、もまれてこなかった、その甘えを絶つこと
8.歌、声に生活の重点をおく
9.やりたいことは、しなくてはいけないこととは、比べものにならぬほどパワーがいる
いつもやっていないのは、やめているのと同じである。
10.想像力、本くらい、読め
もっとひびくように、まずあなたが…
そして、あなたのなすことが
3−21 いつもいっていること
1.トレーニングにバカになりきる
2.人と逢うこと 経験と理解と表現
3.色気ともち味
4.人間に対する興味、関心
5.芸人 ストリッパー 河原こじきの研究? もしくは実践
6.上をめざさないと今の力も維持できない
7.日常から、非日常(ステージ)へは昇華(レベルアップ)には確固たる技術が必要
8.ステージは虚構のリアリティ
9.イマジネーションを喚起し続ける力
10.人を90分、魅きつける要素とは
11.魅力的になりたいなら、魅力的な人のそばに少しでも長くいる
12.一流になりたいなら、一流の人のそばに長くいる
13.精神、思想を盗む、自分のものとする時間が必要
14.発声レベルより、+αされた分がヴォーカルの才能
15.アーティストは、内から外に出るのではなく、外へ出し内へ入れる
3−22 伸びない人への十戒
1.うぬぼれ、おごり、慢心
2.他人と比較すること うらやむこと
3.人の言うことに一喜一憂すること
4.人と仲よくできることで価値ができたと思うこと
5.長くいることで居心地のよさを感じること
6.一所懸命やっているという言い訳
7.順調に苦労せずに伸びるという願望
8.他力本願
9.急ぐこと、早くやろうとすること
10.イマジネーションの不足
3−22 ヴォイストレーニングの5ステップ
1.世界の耳をもち、体と心に表現を叩き込む
2.現代の日本人特有の歌い方のイメージ、くせをとる
3.世界のフレーズ並みにトレーニングで大きく、息、声、歌をつくる
4.自分の歌のフレーズを呼吸でまとめる
5.音とことばを体と心で一つにして表現する
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